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今回は、1年間UCLA(University of California Los Angeles)に留学し、その後アメリカ合衆国ペンシルベニア州の某大学院に進学予定の私(ヒロ)が、初心者向けの英語レポートの書き方を紹介し、ロンロンがまとめました。レポート作成に便利なフレーズも適宜掲載したため、この記事を読めば英語レポートに関しての抵抗感が軽減されるだけでなく、即効性もあるはずです。
はじめに
この記事を読まれている皆さんは、ほとんどが第一言語を日本語としていることでしょう。また皆さんは、英語の学習において日本語の感覚で英語を理解しようとしていないでしょうか。この日本語の感覚こそが英語習得の妨げになっている可能性があります。
日本語には日本語の持つ感覚が、英語には英語の持つ感覚があります。例えば、「私は犬を飼っている」という日本語を英語で表現すると「I have a dog」となります。つまり、日本語の感覚で犬は「飼う」ものであっても、英語の感覚では「持つ」ものなのです。このような些細な点にも両者の感覚の違いが表れています。この程度であれば日本人でもさほど困ることはありませんが、いざアカデミックな英語を使用するとなった場合には、2つの言語の持つ感覚の違いが致命的なミスに繋がることもあります。皆さんは今後ぜひ、英語の持つ独自の感覚を身につけるよう意識してください。また英語学習の際、日本語の感覚のみに頼ることも控えるよう心がけましょう。
英語レポートの書き方
日本語は主語や主張が曖昧でも文が成り立ちます。
しかし、英語においては主張の正確さが必要です。具体的には
①主語は明確に
②文に一般動詞を用いる
③内容をより細かく
④適切な単語の使用
の4点が重要です。
主語は明確に
まずは以下の文を読んでみてください。
日本語:この制度が、日本の賃金の上昇を促進するだろう。
この文を英語に翻訳すると
英語:This policy will promote an increase in income in Japan.
となるでしょう。
この文では、日本語通りに「これらの政策」を主語にしているため、「賃金の上昇」という主張が薄れてしまっています。そこで、「賃金の上昇」に焦点を当てて英文を作り直してみましょう。
英語:By implementing this policy, Japan’s income is expected to rise.
主張をうまく主語にできたことで、文全体がわかりやすくなりました。
この際に気を付けるべきポイントは、〈原因=この政策を実施することで〉〈何が=日本の賃金が〉〈どうする=上昇することが期待される〉といったように、より具体的な英文にしていくことです。
以上の例の通り、今後はまず主語の選定を重視してください。
文に一般動詞を用いる
このセクションでは、日本人が多用してしまいがちなbe動詞を一般動詞に置き換える作業について述べます。
まずは例文を以下に提示します。
日本語:ミッドウェー海戦は、太平洋戦争における大日本帝国の敗北を決定づけた。
この文を英訳すると
英語:It was decided the defeat of the Japanese Empire in WW2 by the Battle of Midway.
となります。つまり「決定づけた」を受動態として、be動詞を交えて文を作ったわけです。
しかし、これではどこか読みづらい文章となっています。そこで、「決定づけた」を他の言い回しにできないか考えてみます。
英語:The Battle of Midway illustrated the defeat of The Japanese empire in WW2.
と変更することができます。ポイントは「決定づけた」をillustrate という単語に置き換えたことです。一見「決定づけた」をillustrateとするのは粗雑な訳のように感じられるかもしれませんが、文としてはより簡潔になり、また「大日本帝国の敗北」という主張も明確になりました。
皆さんも、英文を作成する際にはできるだけ一般動詞を用いてください。以下に英文レポート作成の際に便利な単語を掲載しておきます。
便利な動詞集
- 表す=show, illustrate, indicate
- 増加する=rise ,increase, grow, climb
- 減少する=decrease, decline, drop, fall
内容をより細かく
上述の通り、英語では具体的かつ詳細な内容を求められます。
そこで、このセクションでは内容に焦点を当てます。
まずは以下の例文を読んでみてください。
日本語:彼は英語が話せないため、アメリカで働くことができなかった。
これを英訳すると
英語:He didn’t work in USA because he couldn’t speak English.
これでも確かに通じるでしょう。しかし「英語が話せない」という箇所の説明が不十分です。
では、以下の英文はどうでしょうか。
英語:He didn’t work in USA because he had little knowledge and experience in English.
このように表現すると「英語が話せない」という箇所がより明確になりました。日本語において当たり前のように使われている抽象的な表現を、もう1段階掘り下げて詳しく説明するように心がけましょう。
以下に抽象的な表現を避けるための便利フレーズを掲載しておきます。
- Not系の否定語:little, few, rarely, hardly
- 事実:the fact that~, the situation in which~
- より、かなり:considerable, dramatic, sharp, rapid, significant, marked
- 穏やかに:moderate, slow, gradual, slight, steady, stable
適切な単語の使用
このセクションでは、同義の単語における本来のニュアンスの違いを説明します。
例えば、「認める」という単語ひとつ取ってみても、英語には以下のような3つの意味合いが存在します。
- 認識する・承認する
- 許す
- 評価する
- にはadmit, acknowledge, confess等の単語が該当し、事実が正しい場合や過失を認める場合等にこのような単語が用いられます。
- ではallow, admit 等の単語が使用され、入学や入会を認める場合にこのような単語を使用します。ちなみに大学(院)の入学許可書は、Admission letterといいます。
- にはrecognizeなどの単語が該当し、人や物に評価を下す際に使用されます。
上記の3つを踏まえ、例えば
日本語:彼が無罪だと認められるまでには数年かかった。
を正しく英訳すると
英語:It took a few year that he was admitted innocence.
となります。この際に、意味が同じだからといって、決してallowやrecognizeを使用してはならないので注意してください。
また、結果という単語に関しても
- Result=テストなどの結果
- Effect= ”cause and effect”といったように因果関係に使われる
- Consequence= 物事の成り行きを示す際に使用される
- Outcome= 結果として得られた内容や行動の成果を指す
以上の4つの区分が存在します。
まとめ
以上4点が英語のレポート作成の際に重要となるキーワードです。この記事が少しでも皆さんのお役に立てることを願っています。最後に、留学時に教わった先生の言葉を載せておきます。もしも英語が嫌いになりそうになれば思い出してください。”Even if you don’t like English, English loves you.”
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