【レポート】ヤクザの社会更生

ヤクザの社会更生について

今回の記事は、今までにないアウトローな記事です。日本のアウトローといえば、ヤクザ暴力団員の社会更生がテーマです。

  • ヤクザの歴史

ヤクザの歴史は江戸時代まで遡ります。江戸時代の火消しが、今のヤクザの起源であるというのが一般的な説です。そのヤクザは、同じ時代に博徒しても活動していました。明治時代になり、こういった博徒を今までの様に野放しに出来なくなった為、明治新政府は博徒を辞めさせる代わりに、新たに土建業に就かせる事にしました。今でも「山口組」などのように、「〜組」が使われているケースが多いのは、この為です。さらに戦後になると、東京などの大都市の治安維持や街の復興にヤクザが大きく貢献しました。また、昭和35年にはアイゼンハワー大統領の訪日に伴い、約3万人のヤクザが天皇陛下と大統領を警護しました。しかし、近年では暴力団対策法により、活動の幅が狭まった事もあり、より世間の目からは見えにくい地下犯罪組織に変貌を余儀なくされています。

  • ヤクザの収入源

彼らの収入源の大部分は「みかじめ料」です。これは、ヤクザが関与している店などから、毎月の店の警備代として徴収する金銭で10万円から30万円くらいが相場といわれています。現在は、暴対法の影響で警察からの締め付けが厳しくなっている為、ヤクザのフロント企業(ヤクザの息のかかった企業)の収益の一部を横流しする形で収益を上げている組が多く存在します。中には某喫茶店チェーンや、大手ケーキ店などもヤクザのフロント企業であると言われています。それ以外にも、芸能プロダクションや格闘技、野球などのプロスポーツの興行やスポンサーとして生計を立てる組も多くあります。(実際、美空ひばりさんは山口組系と関わりがあったと言われています。)格闘技に関しては、PRIDEやK-1などの団体がヤクザとの関係を取り糾され、その後消滅しました。しかし、広島カープなどのように、球団の創成期に「打越会」の組長 打越信夫氏が資金繰りをし「鯉城会」というカープの後援組織を作った事で、地元広島の人たちからは大きな尊敬を集めています事例もあります。

  • ヤクザの現在

現在は、上記でも少し触れた通り、暴対法の影響でヤクザ自体の行動が制限されている為、かなり苦しい状況にあります。例えば、暴力団員に指定されている場合は、「基本的人権」が適用されなくなります。さらに「元暴5年条項」という規定の影響で、ヤクザを辞めてから五年間は、銀行口座の開設、クレジットカードの作成、住宅ローンの手続きなどあらゆる行動が制限されます。以前よりも、殺人罪や薬物の密輸などに対する刑罰が重くなった事もあり、一度の罪で長期刑になる事もしばしば。一般的に「ヤクザの罪は3倍増し」と言われていて、普通の人の刑期の三倍ほどの刑が科される事もあり、一度の罪で無期懲役というケースも多く見られるようになりました。このような状況に拍車をかけるかのように、元ヤクザの方に対しての社会からの目が厳しくなり、組を脱退した後の再就職が以前と比べると、とても難しい状況になっています。また、鈴木智彦著「ヤクザ1000人に会いました!」という本の中では、ヤクザの人たちに対するアンケートの中で「ヤクザを辞めたいと思った事はありますか」という質問に対して実に38.8%のヤクザが「今でも時々辞めたいと思う」と回答。つまり、現在でも一定数が組を辞めたいと思っている現状であるという事です。こういった人達が資金繰りに苦しみ、かつ社会からの厳しい目もあって更生が出来ず、犯罪に手を染めてしまっては意味がありません。まずは、脱退の意思を持っている人たちへのサポートの仕組みを刑務所、地方自治体、そして私たち市民が考えていかなくていけないのではないでしょうか。

  • 最後に

確かにヤクザは「悪」です。これ異論はないと思います。しかし、今まで日本における戦災や災害の際に政府よりも先に支援をしたのは、紛れも無くヤクザなのです。また彼らは、中国や韓国、台湾からの国際犯罪組織が日本に拠点を作らせないように、一定の取り組みを行っていました。実際、1990年代半ばまでは海外の犯罪組織が日本に入ってくる事が出来ませんでした。しかし、現在はヤクザ自体が減少し、影響力も少なくなっている為、こういった海外の犯罪組織による覚醒剤の密売や殺人事件などが多発している現状にあります。つまり、ヤクザは、悪の存在でありながら、日本の治安を陰で支えていた「必要悪」としての存在であったとも言えるのです。今年は、オリンピックと重なり、ますます多くの外国人が日本に来ることになるでしょう。また近い将来、日本は今よりもさらに、国際化の波に晒されます。こういった時流にこそ、ヤクザの存在意義があるはず。事実をベースとして捉え、脱退の意思のあるヤクザには更生の受け皿を、そうでないヤクザには社会の中でもう少し寛大に扱う事が必要なのかもしれません。

【参考文献】

鈴木智彦『ヤクザ1000人に会いました!』宝島社(2011)

【ネット参照】

http://fc00081020171709.web3.blks.jp/iken/center/center03.html

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59406?page=3

https://keiei-manabu.com/legal/anti-organizedcrime-law.html

https://ninkyoudou.jimdofree.com/%E8%BF%91%E5%B9%B4%E3%81%AB%E8%A6%8B%E3%82%8B%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E8%B2%A2%E7%8C%AE/

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