【レポート】相談支援における原則及び視点

相談援助における原則および視点

相談支援で必要となるポイントを総合的にまとめました!

 この記事も、前回に続き社会福祉士を目指す学生社会福祉関係の学生に向けて記事を作りました!是非、ご参考に!

  • バイスティックの原則

バイスティックの原則とは、アメリカの福祉学者バイスティックが定義した相談援助技術の基本。

  • 利用者を個人としてとらえる(個別化の原則)
  • 利用者の感情表現を大切にする(意図的な感情表現の原則)
  • 支援者は自分の感情を自覚して吟味する(統制された情緒関与の原則)
  • 受け止める(受容の原則)
  • 利用者を一方的に非難しない(非審判的態度の原則)
  • 利用者の自己決定を促して尊重する(自己決定の原則)
  • 秘密を保持して信頼関係を醸成する(秘密保持の原則)

これらが、バイスティックの原則の内容であり、対人援助に関わる援助者の行動規範である。

  • 生態学的・システム的な視点

これは、人と環境における相互作用を重視し、人は社会システムの一部であり、その社会システムの中における様々な環境との相互作用から生活が成り立っていると捉えている。環境というのは自然環境、家庭環境、地域環境、社会環境、宗教的環境などである。例えば、なぜ利用者がフォーマルサービスを拒否しているのかをケアマネジャーが理解しようとした場合、この視点を活用する事で理解が可能となる可能性がある。この視点は上記のバイスティックの原則である「利用者を個人としてとらえる」とも関連している。というのも、利用者と利用者を取り巻く固有の環境との相互作用に着目しながら、利用者の現在の状況をとらえることが重要だからである。

  • 病理モデルと生活モデルの視点

病理モデルは医学モデルともいわれ、精神分析や精神医学の基本的な視点であり、病理現象をとらえることを基本とする考え方である。病理モデルは生活問題や生活課題を利用者個人から生じる問題や課題として捉え、またそのような生活問題や生活課題は、利用者自身の性格や不適切などから生じているとしている。そして、このモデルにおいて、ケアマネジャーは利用者の生活問題や生活課題を分析・判断する専門家であり、利用者の生活問題や生活課題を解決する為の適切な処方箋や介入を提案していく役割を担うとされる。一方、生活モデルは、病理現象を捉えることではなく、利用者の現在の生活課題を解決するのに役立つ利用者の潜在力や利用者がもつ資源をとらえることを基本とする考え方である。特徴として、利用者を病者としてとらえるのではなく、障害の有無などに関係なく利用者を生活者として捉えるところにある。生活モデルにおいてケアマネジャーは、利用者とともに生活課題を考え、それを解決していくパートナーであり、利用者に様々な解決に繋がる方法を提案していく役割を担うとされる。

  • エンパワメントの視点

利用者に対するエンパワメントとは、利用者が自らの力でさまざまなことを決定し、その決定したことを自らの力で、あるいはさまざまな資源を活用しながら実行することができ、生活課題の解決を成し遂げたと感じ、更に生活に対するコントロール感を実感できるような状況を作り出すことをさす。エンパワメントを意識しながら支援を進める場合、利用者のストレングスに着目するとともに利用者のパートナーとして生活課題の解決を目指していこうとする姿勢が必要となる。

  • ストレングス視点

ストレングスとは、利用者の長所、持ち味、特性、潜在的能力、利用者が活用している資源(家族、友人、近隣におけるソーシャル・サポートやそのネットワーク等)を指している。ケアマネジャーは利用者個人のストレングスを見出すだけでなく、利用者の家族や利用者が営んでいる地域のストレングスを見出すことも求められており、その発見が利用者の生活課題の解決に繋がる場合もあると考えられる。

  • アドボカシーの視点

上記のストレングスの考え方は、利用者のエンパワメントを進めていく為の芽を発見する為のヒントとなる考え方であるが、アドボカシーはエンパワメントの芽を伸ばす作用がある活動と捉えることが出来る。具体的には、アドボカシーとは「充足されていない利用者の生活ニーズを満たす為に、ケアマネジャーが利用者の代弁者となって社会資源に働きかけを行い、生活ニーズが満たされるように調整を行っていくこと」を指す。

これら上記の原則や視点を尊重しながら、ケアマネジメント実践を行うことで、ケアマネジメントの重要な支援目標である生活の質(QOL)が維持できたり、高めたりすることができると考えられる。

【参考文献】

・山下英三郎『相談援助―子供たちとの関わりを中心に』学苑社(2006)

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